懐かしの洋楽(3)「嵐が丘」

Uncategorized

これは中学生の頃の話になるんだけれども、おこずかい いくら貰ってたって話で、まあ俺の場合三か月分でLPレコ一枚買える程度かな。それで親友のTとは中学3年間を分かち合う仲だったんだけど、今はどうしているのやら?俺たちは何かと競い合っていた。中学の初めの頃は推理小説を書くのに夢中で、互いに書きまくっては見せ合いっこして、互いのを論評したり、読書で競い合ったり、レコ買っては録音し合って、これまた評じあっていた。例えば俺は小学校の頃から太田裕美のファンだったが、俺が太田裕美のLP「心が風邪をひいた日」を買うと、奴が同LP「手作りの画集」を買ったり、クイーンの「愛にすべてを」のサントラを買うと、奴がそれより一つ前の同「マイベストフレンド」を買うというような調子で、二人とも同じものを買うことはなかった(買ったら録音して互いに分かち合うので)が買うものも競い合っていた。そして俺はついに奴を唸らせる日が来たのだ。俺はピンク・フロイドの愛弟子ケイト・ブッシュのLP「天使と小悪魔(The Kick Inside)」を購入。奴は唸った。ケイト・ブッシュものはこれ一枚しか出ていないからだ。Tの家には素晴らしいステレオセットがあったのでそこでいつも録音させてもらうが、ケイト・ブッシュは聴いた途端二人とも唸り、ここまで高い声は聴いたことがないと絶賛した。特に「嵐が丘」は・・・。「これ、小説の題名だよね」「うん、でも俺は読んだことはないな」「俺も」。次の日図書館で嵐が丘を借りて読んだが、とても長編で読めるものではなく、しかも大人の愛憎ドロドロもので中学生には無理でした(笑)。Tは弓月光という漫画家に凝っていて、その漫画の一コマに「嵐が丘」とともにメルヴィルの「白鯨」の本が並んでいるのを発見。「これ読んだことある?」「いや、ないない」。そして白鯨も図書館で探して読みだすのですが、もはやチンプンカンプン(笑笑)。

コメント

タイトルとURLをコピーしました