チーさまと初代部長(5)

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ギター部の文化祭での発表が近づき俺たちは何の曲を合奏するかで意見が分かれました。AとKは風の「22才の別れ」、俺と親友のTはチーさまの「季節の中で」を主張し、お互い一歩も譲りませんでした。当時俺たちの間では、「音楽性の(意見の)違い」という言葉がとても流行っていて、ビートルズもこれで解散したんだとまことしやかに考えていました。それで俺たちもこの分裂はお互いの音楽性の違いだとワアワア言っていました(単にやりたい歌手・曲の違いなんですけどもね(笑))。

後から思うと、AとKは抜群に上手くて、Aは良い声をしていたし、Kは歌は歌わないけれどギターが上手くて選曲にも間違いはなかった。今は「22才の別れ」は俺も大好きな曲ですが、やはり当時は俺もTもチーさま一択だったのです。残念ながらTはギターも歌もからきしダメだったんですが自己主張は強くて、俺が生徒会に入れたのも、Tの応援演説が絶妙に上手くて皆を魅了できた故です。

さて俺たちは結局二グループに分かれて文化祭はそれぞれ出演することになりました。俺はボーカルもギターも全てリードしなければならなくて、Tもたどたどしいながら頑張りました。まあそれぞれに発表出来て、舞台を終えて、俺たちは活動を終了し高校受験に向かうこととなりました。もうそれ以来今日まで誰とも会うこともなく、ギター部も後輩たちが入ってしばらくは続いていたようです。願わくはあの時の仲間の奴らがフォークを続けていてくれたら嬉しいなと今は思うばかりです(チーさまと初代部長-了)。

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